新課程1年間の反省と今後(2)

前回の記事の続きです。

ご存知の方も多い通り
高校の新課程生物は
「生物基礎(2単位)」と「生物(4単位)」から構成されています。

駿台予備校で行われた教員向けの研修会や
河合塾で行われた新課程の研究会などでは
それぞれの科目は次のように位置づけされています。

  • 生物基礎→日常生活,社会との関連からのアプローチ
  • 生物(混同を避けるため,以下「基礎なし生物」)
    →遺伝子的背景,分子レベルからのアプローチ
    →日常生活に見い出しにくい「しくみ」の理解

河合塾のこの記事が参考になるかもしれません。
「新課程研究会レポート」

1.発展項目の問題

1年間,生物基礎の授業を実践し
できたこと,できなかっことを確認しながら
備忘録を兼ねたのが前回の記事だったのですが
フォローしたかったことが1つ。

生物基礎は発展の項目が多いけど
基礎なし生物と被ってる部分の指導について
方向性を明確にしなきゃ。

そこで,生物基礎で発展として扱われる内容が
基礎なし生物で扱われるかどうかについて
上記の研修会・研究会で学んできましたので
メモしていきます。

(1)生物の特徴

  • 生物の分類の単位→(基礎なし生物で)扱われる
  • 分子系統樹→扱われる
  • 細胞膜の構造とはたらき→扱われる
  • 電子顕微鏡で見られる細胞の微細構造→扱われる
  • シアノバクテリアの内部構造→扱われない
  • 酵素の働きと外的条件→扱われる
  • 酵素の基質特異性→扱われる
  • 光合成の過程→扱われる
  • 呼吸の過程→扱われ
  • 発酵の仕組み→扱われる
  • 細胞内共生と細胞小器官の膜構造→扱われる

(2)遺伝子とそのはたらき

  • 塩基の相補性を支える結合→扱われる
  • タンパク質の構造→扱われる
  • 遺伝情報とアミノ酸の配列→扱われる(参考として)
  • RNAの種類→扱われる
  • タンパク質合成の過程→扱われる
  • タンパク質合成と遺伝情報の変化→扱われる
  • 遺伝情報の逆転写→扱われる(発展として)
  • 原核生物のDNA→扱われる
  • 減数分裂とDNA量の変化→扱われる
  • DNAの複製→扱われる
  • 細胞の分化と遺伝情報→扱われる
  • 発生と遺伝情報の発現→扱われる
  • パフの位置と変化→扱われる

(3)生物の体内環境

  • 血液凝固の仕組み→扱われない
  • 細胞内液の組成とその維持→扱われる
  • 海水生硬骨魚の体液濃度→扱われない
  • レーウィの実験→扱われない
  • ホルモンの細胞への作用と受容体→扱われない
  • 炎症と発熱→扱われない
  • 抗体の構造→扱われる
  • 臓器移植と免疫→扱われる

(4)生態系とその保全

  • 生産力ピラミッド→扱われる

2.方向性をどう位置付けるか

いくつかのパターンが考えられるかと。

(1)可能な限り,発展の項目も教え込んでいく。
→どう考えても後半,特に学年末に焦ることが目に見えますねw

(2)発展は発展。詳しく触れずに資料のみを提示する。
→図録のページを指示したり,参考書を与えてフォローさせたりでしょうか。
→どれくらいの生徒が取り組んでくれるか,取り組む仕組み作りがポイントかも。

ド定番のチャート式かなぁ。
まだ,詳しく中身を見ていないので,おすすめかどうか分かりません…

(3)扱われない部分を中心に扱う。
→現実的な方法の1つかもしれません。
→単元ごとに深さの差が生じることがいいことなのかな?

(4)基礎なし生物で扱われる部分は,ギャップを埋めるように内容をおさえる。
→今年度はこれを意識しました。
→基礎なし生物は内容の高度化,分量の増加が著しいので,生物基礎・基礎なし生物のギャップを埋められればというコンセプトです。
→内容をよく吟味しないと,中途半端になる危険性も…

しばらくは試行錯誤が続きそうです。

続編の記事は書けるかなぁw

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